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★Boutisとは・・・ ★Boutisの種類 ★Boutisの材料 ★Boutisの道具
*** Quel est BOUTIS?***
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フランス南部のプロヴァンス地方にて 17c〜19cにさかんに作られた伝統的なフランスキルトの製法。
コットン、シルク、麻など薄手の2枚の布を柄にそってステッチして、後ろから部分別に、ステッチの間に綿コード又は綿をつめます。
綿のつめ方で陰影が変わり、柄を浮かび上がらせます。
ヨーロッパの表玄関だったマルセイユ港から 当時貴重だったコットン、染色技術が中国やインドより輸入された事により
マルセイユを中心としたプロヴァンス地方にてブティが作られた
現存するもので一番古いのは14世紀(1395年制作)のタピスリー「トリスタンキルト」
シシリア島(イタリア)で制作されたもので、現在は一部が ビクトリア&アルバート美術館(イギリス)
バルジェロ美術館(イタリア フィレンツェ) に保管されている
白が基本なのはお嫁入り道具として準備したからのようです。
ベッドカバー
クートポワン(ベッドの足元にはすにかけたもの)
ペタソン(赤ちゃんのおくるみ)
ジューポンドマリアージュ(結婚式のペチコート)などが博物館などでみられます。
アメリカンキルト(ホワイトキルト)との違いは・・・
*アメリカンキルト 全体に均一にキルト綿を入れて縫い線、パッチワークで柄を表現
・ホワイトキルト 白い布の間にキルト綿をはさんでからキルトする
・パッチワークキルト パッチワークをした布にキルト綿をはさんでキルトする
*ブティ 部分に綿をつめて、陰影で柄を表現
・2枚の布を刺し子してから綿をつめる(ブティ)
という、手法の違いです。
よく、質問されるので書きましたが、アメリカンキルトはやったことがないです。(~_~;)
どちらも根気のいる手法ですね。昔の方はほんとにすごいと思います。
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Piqure de Marseille(ピキュール・ドゥ・マルセイユ)
線画の柄 柄の背景に余白がある
細かいバックステッチ、ランニングステッチ、いろいろな刺繍
コードをいれない部分があるため、手触りがやわらかい
陰影で柄を表現しレースのような繊細なもの
マルセイユの工房で最高の職人やお針子が縫い
身分の高い人が
寝室や化粧室で装飾品として使っていた特別な品
・Vermicule ヴァミキュレ(ピキュ−ル・ド・マルセイユの最高クラス)
線画の柄 柄の背景に隙間なく波型や、ストライプで埋められている
細かいバックステッチ、ランニングステッチ
コードの入れ具合やステッチを変えてメインの柄を際立たせている
Vermicule (ヴァミキュレ、バーミキュレ)大理石の虫食い彫り、ミミズがはったような
vermiselle(ヴェルミセル) 極細パスタ 麺 ビーフン
vermicelli(ヴェルミッチッェリ、バーミセリ)
マルセイユ刺繍(ブロドリ・ド・マルセイユ)ともいわれているようです。
17世紀はじめのマルセイユに材料のコットンが抑えた価格で
輸入できるようになり発達したと思われる
1686年よりコットンの輸入生産禁止令が出たため
ピキュ−ル・ド・マルセイユの工房が激減した。
Bouti(ブティ)
シンボル柄、プロバンスの伝統柄、インドから影響を受けた唐草模様など
細かいランニングステッチ
コードや綿をぷっくりと盛り上がるように詰めたもの
ぎっしりコード綿が詰めてあるものが多く重い
素朴で大胆な印象なもの
1760年コットンの輸入禁止が解かれた後 一般の人に広まり
お嫁入り支度
ベッドカバー、ジュテドリ(ベッド飾り)
キャミソール、ペチコート(ジューポンドマリアージュ)、
プリント柄のペチコート
赤ちゃんのビブ(おくるみ)、ペタソン(おむつカバー)などが作られた。
Pique(ピケ)(マトラッセ)
二枚の布でキルト綿を挟みステッチしたもの
・Pique de Marseille (ピケ・ド・マルセイユ)
マルセイユ地方でで作られたキルト全体
色鮮やかなプリントの布(インディアンヌ)で作られた
Boutiではないけれど・・・
★イタリア Trapunt(トラプント)
布の間にキルト綿をはさんでからキルトし、
柄の部分的に綿コードや綿を後から追加して柄を浮き立たせる手法.
全面ブティではちょと堅すぎるかな〜。と思うときに私は使っています。
バッグやベッドカバー(大きいもの)に適していると思います。
★イギリス マルセイユクロス
ピキュール・ドゥ・マルセイユを真似た白い機械織りのマット
白いキルトや白いテキスタイルをさす
マルセイユキルト
マルセイラ
マトラッセ
マルセイユステッチ ともいわれているようです。
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お教室で習ったこと、博物館で買った本などを解釈したものです。
制作年代で分ける方法もありますが、柄で私のお教室で呼びやすいように分けました。
一つの作品に、ブティも、ヴァミキュレも、トラプントも入れているものがいっぱいありますので、分類って難しいです。
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生地
Boutisらしい美しい陰影が出るのは、薄手の平織り、無地の生地です。
★細かく縫うので針通りがよいもの。
★裏からコットンコードを入れるため織り目はあまり詰まっていないもの
が適しています。
★私が使っている布
・Batist(バチスト)
・綿ローン(80番手ぐらい・夏のブラウスを作る布)
・シルク
・麻(高級なハンカチの布)
・ソレイアードのローン、麻生地
(柄が少ないですがmadeinjapanプロデュースででています。)
・リバティのタナローン
・コットンダブルガーゼ
...etc その時々のデザインや用途を考えて使い分けています。
★椅子の張地やバックなど、透け感を重視しないもの、強度が必要なものを作る時は
・コットンサテン(薄手)、
・綿ローン(60番手・だいたい普通の手芸屋さんで売っているローンはこれぐらいです)
・革
などを利用しています。
いままで使った生地のことは
Blog の mercerie(お道具) 部分に更新していきたいと思っております。
ご参考になればと思います。
糸
スタッフィングコットン
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針
スタッフィング針、スティック
あると便利なもの。
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